。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
しかもキョウスケはイチの彼氏なのに…
あわあわとしていると
「ああ、だから主婦が怖いって…」イチは何が可笑しいのか口元を押さえながらちょっと笑って、とりあえずは嫌な気にさせてない??
その薬指にさっきキョウスケから買ってもらったであろう指輪がキラリと輝いていた。
「す…素敵な指輪ですね」
話題を変える為に何となく切り出した言葉だが
「ホント?ありがと」とイチは素直に頷く。
「いや……実際、ステキだと思います……キョウスケ…あいつアクセとかあんま付けたとこ見たことないし、ペアリングとか面倒って思うタイプだと…」
「そうよね~だからペアにしようって響輔が言い出してくれたときちょっと嬉しかった」
イチが淡い笑みを浮かべて
あ、そっか……と気づいた。
指輪が輝いてるんじゃなくて、イチが輝いているからなんだ。
そして恋をしてさらにキラキラしてて、そのキラキラを優しく包むキョウスケの存在があってはじめて輝きを増して―――
あたしは思わずイチの指輪がはまっている場所と同じ場所にある自分の指輪を眺めた。
キラキラ…
「してるわよ?あなたのも。だってあたしちょっと思ったもん。あなたと虎間 戒の仲が羨ましいって」
へ―――!?
「そ、そんな羨ましがられるような……」
慌てて手を振り
「なぁに~、謙虚って言葉はまだ早いわよ。褒め言葉は素直に受け取っておきなさい」とイチはあたしの額を軽く弾いた。