。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
てか
「お前、ちゃんとイチのこと好きなんやね」
響輔の無言の攻撃(?)をかわしながら、ため息交じりに言うと
「そらそーやわ。好きやないと付きあわへん」
「ま。そうやろな~
んで?あの女と結婚するん?」俺が目を上げて響輔に聞くと
キキっ!
またも急ブレーキ!
シートベルトを締めてなかったら、また顔面ダイブするところだったぜ。危ねぇ。
「何だよ!(怒)」
「いや……戒さんがぶっ飛んだこと言わはったんで、
俺、動揺しました」
てかその無表情で動揺とか!!
やがて、再び車は走り出し
「俺と一結が結婚したら、一結は
鷹雄 一結?
何や、ゴロはええな」
と独りブツブツ。
そこかよ。今度は俺が突っ込む番。
「俺と朔羅が結婚しても、苗字は変わらないし~♪楽やな♪」
「ええですね。俺は一結が苗字変わるんやったら、手続き丸投げされそうや」
「だろうな~、でもお前も面倒くさがりやん?そんなんで大丈夫なん?婚姻届だしてすぐに離婚しそうやない?」
ちょっと笑うと、響輔はハンドルを握ったまま
「戒さん―――……」と呟いた。
「あ?」
「俺ら、今殺されそうになったんですよね」
「……ああ、せやな…」
「何年も先の話を出来るのは、あとどれぐらいなんですかね」
響輔は前を向いたまま、だがその表情から感情は読み取れなかった。
「ずっとだよ。
ずっと、ずっと―――お前と、この先何年も……俺らはコンビだ」
それはスネークを倒す、と言う意味がある。
「ずっと…ですか、それはちょっと困りますね」と響輔は淡い笑みを浮かべ、
困るってなぁ!そこは「はい」と即答しろよ!
と怒った(フリ)だが…
とりあえず…
「俺は無事家に着きたい」
言ってる傍から響輔は急な車線変更。
「てか、ウィンカーぐらい出せ!!」
タチバナにこいつを突き出そうかな。道路交通法違反で。
俺、響輔とずっと一緒に居たいって思ったけど、早まったかもしれねぇ。
タイガの爆発攻撃よりも、響輔の運転の方が怖ぇえよ!
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