。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「あ、あいつがどうした?エリナに何かしたんか?」
思わず前のめりになって、声を低めると
『ううん。あたしは連絡先さえ知らないし……』
そっか…
まぁそうだよな。普通に考えりゃ。
『朔羅、親しそうだったし、また会えたらいいな~って思って』
親しく……したくねぇよ、あんな変態野郎!
と思わず口に出そうだったが、何とか思いとどまった。
「だけどエリナ趣味悪いよ。あいつああ見えて…」
子供が居る―――
とは流石に言えない。てかそもそもカズノリくんがあいつの子供かどうか分かんないし。
『趣味……悪いのかなーやっぱ……だからあのコーチに付け込まれるんだよね』
エリナがちょっと悲しそうな声を出して
「や!違う違う!」あたしは慌てて否定。
「だってアレはあの淫行コーチの方が一方的にエリナのこと好きみたいだし」
そう考えたらあの淫行コーチも変態だな。
女子高生を脅した上、関係まで迫ってきて、挙句の果てストーカーになるとか!
てか変態以前の問題で、人間として腐ってる。
そんなことを考えてると知らず、
『ガールズバーで働いてたときはね、当日欠勤だと罰金取られたの』とエリナが話を変えた。
「え!そーなの??」
『うん、だからあんまり休めなくて……』
そりゃそうだよな……金稼ぎたくてそう言う所で働いてるのに。
「てかさー、ガールズバーって夜遅くまでやってんだろ?(よく知らないけど)
エリナのお母さんとか心配しなかった?」
『うん……色々言い訳……て言うか嘘ついてたから…
友達の家で勉強してくる、とか…』
「そっかー……」
『でも結局こんなことになって…学費稼ぎたくて働いたのに、本末転倒って言うか…』
ほんまつてんとー??
意味が分からなかったが、あとで戒に……と言う所で慌てて頭を振った。
あいつのことは今考えたくない。