。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
『ねぇ……ホントに大丈夫…?龍崎くんと喧嘩しちゃった?』
とエリナは鋭い。
「喧嘩って程でも……なんかアイツあたしに隠し事してんだよね…」
言いかけて、慌てて言葉を呑み込んだ。
「ううん!何でもない!明日ね!」
と言うと
『楽しみ~♪』と明るい声が返ってきて。
はぁ
エリナは癒されるなぁ。
ひょんなことから仲良くなったあたしたちだけど、でもその出来事がなけりゃあたしたち友達になってなかった。
そう考えるとストーカー野郎にちょっと感謝だな。
何となく時間を見ると休憩時間は5分を切っていた。
ヤベ
「エリナ、ごめん!休憩時間終わりそうだから、また電話するよ!」
と慌てて言うと
『うん、お仕事がんばってね』と控えめな返事が返ってきた。
「エリナの分もあたしが頑張るから、バイトのことは気にしないで!」と言うとエリナは安心したように、ほぅっとため息をついた。
『サクラ、ありがとうね。電話…嬉しかった』
「う、うん!」
あたしは勢いこんだ。
ホントはリコのこと相談したかったけど、とてもそんな空気じゃないし。
「また電話するね」と言って通話を切った。
はぁ…
結局、またリコに電話できなかった……