。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。

*戒Side*



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** 戒Side **


バイトを無事終えて、予め計画していた響輔との待ち合わせ場所……鴇田が事務所を構えている最寄りの駅まで向かうと、時間帯が時間なのか、駅には人が溢れかえっていた。


仕事終わりのサラリーマンやらOL、今から遊びに行こうとしている大学生。意外と人が多いな。響輔どこで待ってんだろ。てかまだ来てない?


ケータイを取り出しているときだった。


「ねぇね、あの人かっこいい!」

「待ち合わせかな?ちょっと声掛けてみる?」

「え~、でもあれだけのルックスなら彼女いるんじゃないの?」


と、近くにいた女たちがひそひそ。歳は響輔と同じぐらいだろうか。女たちの視線の先に顔を向けると、既に到着していた響輔は、ジーンズのポケットに手を突っ込み、あさっての方を見ている。


わざわざ電話しないでも見つかるから楽だな~あいつ。


てかお前、今からスネークに襲撃掛けるって言うときなのに、相変わらずマイペースだな。しかもスネークより早く女たちの餌食にされっぞ。


ちょっと呆れてため息をつきながら、女たちの横をすり抜け、響輔に近づきこいつの肩にぽんと手を置くと


「戒さん、遅かったですね」と気のない返事。いや、こいつが気のないのは今に始まったことじゃないけどな。ホントにこいつ大丈夫かなぁ…と今更ながらちょっと不安になったり。


俺の気持ちを知ってか知らずか、


「充電中です。変なところでエネルギーを使いたくないので。


俺、一日のエネルギーが人より少ないから」


なるほどね。まぁこいつが人よりエネルギー少ないのは納得だ。面倒くさがりだし。


「じゃ、行くぞ」と響輔と歩き出すと


「友達かな~、彼女じゃなかったね、ねぇ二人組だし声掛けてみない?」


と、さっきの女たちは諦めてないのか、未だ俺たちをロックオン。無駄なエネルギーは使ってられねぇ。俺は女たちから逃げるように歩を歩めた。


何せこの後、一切のミスが許されない状況になるからな。


響輔じゃないけど、集中しなきゃならない。




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