好きになった人は学年1の人気者でした


一時間目が始まって担任がくじを持ってきた。

みんな順番にくじをひいていく。
席替えのくじをひくのってなんかよくわかんないけど緊張するんだよね、、、。

34番。
ん!?え!また窓側の一番後ろじゃん!やったぁ!

小さくガッツポーズをする。

「唯奈ー!席どこだったー!?」
香織が駆け寄ってきた。

「今と一緒。香織は?」
「え、、。私廊下側の一番前なんだけど、、」

一番離れているじゃん、、

席の場所はよかったけど香織と遠いのは悲しい。

全員くじを引き終わったのか担任が「移動しろー」と言う。

私は動かなくていいからそのまま席についている。

「涼くんどこなんだろ、、」
「隣がいいなぁ」
「近くなりたい」

そんな女子の言葉が聞こえる。

そうだった。このクラスには涼くんがいるからみんなドキドキしているんだ。

「涼と近くがいい!!!」
「私が涼の近くがいい」
大きい声で言っている子たちもいる。

よく恥ずかしくないもんだなぁ、、
本人に聞こえてるっていうのに。

あ、でも涼くんはいつもアイドル活動でこの何十倍の女の子に囲まれているからなんてことないのか。



そんなことをぼーっと考えていたら隣に誰か来た。
一応挨拶しとこーっと。

顔をあげて横をみたら、、

「え、、涼くん、、?」
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