恋人は社長令嬢
「一人で来たのか?」

「ううん。友達に送ってもらった。」

「友達?」

瞬がベランダに出ると、黒い服を来た男が、そこにしゃがんでる。

「な、な、な…」

「あ、どうも。夜中にすみません。」

「善だよ、瞬。」

「よろしくです。瞬さん。」

のん気に自己紹介してる場合じゃない!


「君達、どうやって、ここまで?」

「簡単です。ロープ使えば。」

善の指差す方向には、ロープが結ばれている。


おいおい! ここマンションの3階だぞ?

本気でこの二人、昇ってきたのか?


「もしかして、怒ってる?」

梨々香は瞬の右腕に、体を摺り寄せた。

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