初恋+クッキー
「お〜い!練習始まるってさ!」
俺と同じくクッキーをもらえなかった友達がポンと肩に手を置く。顧問の先生がグラウンドに出ていた。俺たちは慌てて走る。
クッキーのことは、練習をしていたら一時的に忘れてしまった。
野球とは関係ないけど、俺には気になっている子がいる。さっき少しだけ思い返したあの子だ。
入学式の日、俺は遅刻ギリギリだった。夜遅くまでゲームしてたのが悪いんだけど……。
学校にギリギリでついて体育館へ大急ぎで行こうとした刹那、校門の近くの桜の木の下で泣いている女子生徒を見つけた。先輩は今日は学校に来ないらしいから、同じ一年生だろう。
「ねえ君、大丈夫?」
俺が声をかけると、女子生徒はびくりと肩を震わせて俺を見つめた。その目から、また涙がこぼれ出す。
「あ〜……。無理して話さなくてもいいから。とりあえずこっち」
俺は女子生徒の手を引いて、人気のない場所へ連れて行く。そこで女子生徒を泣かせていたら、もう入学式が始まってしまった。……まあいっか。
俺と同じくクッキーをもらえなかった友達がポンと肩に手を置く。顧問の先生がグラウンドに出ていた。俺たちは慌てて走る。
クッキーのことは、練習をしていたら一時的に忘れてしまった。
野球とは関係ないけど、俺には気になっている子がいる。さっき少しだけ思い返したあの子だ。
入学式の日、俺は遅刻ギリギリだった。夜遅くまでゲームしてたのが悪いんだけど……。
学校にギリギリでついて体育館へ大急ぎで行こうとした刹那、校門の近くの桜の木の下で泣いている女子生徒を見つけた。先輩は今日は学校に来ないらしいから、同じ一年生だろう。
「ねえ君、大丈夫?」
俺が声をかけると、女子生徒はびくりと肩を震わせて俺を見つめた。その目から、また涙がこぼれ出す。
「あ〜……。無理して話さなくてもいいから。とりあえずこっち」
俺は女子生徒の手を引いて、人気のない場所へ連れて行く。そこで女子生徒を泣かせていたら、もう入学式が始まってしまった。……まあいっか。