雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
私は呼ばれていることに気づくと、その声がした方を見る。
そこにいたのは。

「………雅さん」

雅さんだった。

「いいかな?」

「………」

なんだろう。
胸がざわつく。
いつもと同じ………雅さんなのになんだか違う。


「えっと………」

私たちは体育館裏に来ていた。
二人で話したいって言われたから。
私はざわつく胸にそっと手を当てる。

「話しておきたいことって言うか………紹介したい人がいるんだ」

「………紹介したい、人?」

その言葉は私の胸をよりざわつかせた。
そして。

「花」

「雅!遅いよー!ずっと待ってたんだよ?」

そう言って現れたのは、一人の女の人。
その人は………綺麗だった。
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