雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
そこには………。

「もう、しっかり頑張るのよ」

「わかってるよー!!」

仲がよさそうな親子がいた。
私はその光景を見て、〝あの日〟を思い出してしまった。

『ねえねえお母さん、葉玖村ね………』

『そうなの?』

………っ。

ードクン

そういえばなんで私………幸せになってるの?
幸せになっちゃいけないのに………。
資格なんてないのに。

『葉玖村のせいでお母さんが………っ!!!』

ーズキッ

「やめ………て………っ」

思わず言ってしまったんだ。
小さく………震える声でそう言った。

「思い出したく………な、い!!」

怖い。
思い出すのが………。


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