雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
そんなことを言われたのは初めてだった。
今まで私のことを知ろうとする人なんていなかった。
だから………。

「………うん、わかった」

だから………私も瀧島さんのことを知りたいって思ったんだ。
それに、私のことを知って欲しいって思うようになった。

「じゃあ………こっち来て」

そう言って手を引っ張られる。
連れてこられたのはトイレだった。
誰もいないのを確認する瀧島さん。
そして………。

「じゃあまずは私からね!私の秘密は………」

そう言って髪を触る。
そして、カチッという音がなった。
目の前で起こったことに私は目を見開いた。

「っ!?」

「これが〝本当の姿〟だよ」

そう言って笑ったのは………。

「瀧島結は本名だから安心してね」
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