雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる

同じクラスの男の子。
名前まだ覚えてないんだよ………。

「あ………うん、よろしくお願いします」

私は男の子の目をチラッと見てすぐにそらしてからペコリとお辞儀をして言った。
もう………〝あの日〟とは違うんだ………。
〝あの日〟はしゃべることすらできなかった。
喉がつまって………怖くなっていた。
だけど今は………。

「俺のこと星って呼んでいいからな！」

そう言って笑ってくれる星君にきっと………ホッとしているんだろう。
それとサラッと名前を言ってくれたから名前を聞かずにすんだ。
星君ね。
よし、覚えたぞ！

「今日、頑張ろうな葉玖村ちゃん！」

「はい！」

「あ！敬語禁止！普通にタメで話そうぜ！！」