雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
見すぎていたせいか、目と目が合ってしまった。

「あ!」

「!?」

私と目が合うなり嬉しそうにして私の方に駆け寄ってくる。
私はばっと前を向いた。
こっちに来るな!!
そう願ったが叶わなかった。

「狛犬葉玖村ちゃんだよね?私、大平結!よろしくね、狛犬!」

「………」

どうしたらいいのかな?
わからない。
だって今まで私に話かけてくる人なんていなかった。
いや………一人………一人だけいた。
だけどどうやって返していいのかわからなくてそのまま無視した感じになったんだ。

『葉玖村ちゃん、おはよう!!』

『………』

急に話しかけられて怖くて………震えが止まらなくなって………声が出なかった。
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