雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
私は窓の方を見た。
すると、瀧島さんの言っていた通り、雨が降っていた。
………全然、気づかなかった。

『………葉玖村』

ーズキン

「っ………!」

「………葉玖村?どうしたの、体調悪いの?」

思い出したくない………。
今………絶対にダメ。

「………葉玖村、大丈夫?どうしたの?」

「ごめん、保健室………行ってくる」

「一人で平気?」

「うん………」

私は口元を手で押さえてなんとか我慢していた。
そしてよろよろと保健室へと向かう。
気持ち悪い………。
雨………最近降ってないから、忘れていた。
忘れちゃいけないのに。
私は………。

『葉玖村っ!!』

ーキッィィィィ

『お母………さ、ん?』
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