雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
食べれるものなんか何もないもんな………。
私は昔のことを思い出していた。

『母さん、これ入れていい?』

私がまだ普通に接して、笑えて………感情豊かだった小学二年生のころ。
お母さんは兄の言葉にわなわなと手を震わせながら。

『!?ダメに決まってるでしょ!そんなもの入れたらお腹壊すわよ!』

『チェ………』

そう言って兄が入れようとしていたのは………腹痛薬。
私はドン引きだった。

『お兄ちゃん………それは、あり得ないと思うけど?』

幼かった私でさえもわかっていた。
だか、兄はキョトンとしていた。

『え、なんで?薬ってついてるから大丈夫だよ!俺が保証する!』

いや、保証されても………。
私とお母さんは青ざめていた。
兄は、笑っている。
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