雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
それから私は………人と関わるのが苦手になった。
人が多いいところには絶対に行かない。
話しかけられそうになったら逃げる。
人と目を合わせない。
そんなことを勝手に作って守りながら生きてきた。
そうすれば………少なくとも、ちゃんと生活できるんだ。
だから私はあのときから友達を作らなかった。
馴染まないで………。
ずっと一人でいた。
そうすれば………誰も傷つかなくてすむでしょ?
だから。
〝一人でいた〟
自分を守るためにも。


「聞いてる、狛犬?」

「え………?」

突然、現実の世界に戻ってしまった。
目の前にはキョトンとした顔をしているえっと………。

「おはよ、狛犬!」

「あ………おは、よう………ござい………ま、す?」





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