雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
案の定、驚いて固まる彼女に俺は優しく微笑む。

「えっと………」

彼女はおろおろと迷っているが、そんなところにもキュンとしている自分がいた。
もっと彼女のそばにいたい。
そしていろんな場所に行って………笑い会いたい。
そう思ってしまう。


「これが私の秘密」

俺の秘密を知っているのは学校ではきっと………狛犬だけだ。
狛犬には知っていたもらいたかった。
〝男〟として意識してもらいたいからという勝手な理由で。
それで狛犬の秘密も聞き出す。
楽しみなんだ、彼女の秘密を知るのが。
一体どんなものなんだろうか。

「待っていてくれますか………?」

震えながら精一杯自分の気持ちを伝える彼女に俺は優しく微笑むと。
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