雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
「あぁ、待ってる」

そういった。
秘密を言うまでは仲良くできる。
一緒にいられる。
そう思った。
はやく彼女の秘密を知りたいような、まだもうちょっとって思う自分がいた。

ー彼女の秘密が………どんなものなのかも知らずに、呑気に平和に俺は笑って幸せを噛み締めながら暮らしていた。


「体育祭実行委員頑張ってね、狛犬」

そう嫌みたらしく俺は狛犬にいった。
狛犬はわなわなと震えながら頑張って耐えているみたいだ。
俺は思わず笑ってしまった。
彼女の不器用さなどに………。

「葉玖村ちゃん!」

「星君」

そんな二人の会話を耳にする。
俺はピタリと動きを止めた。
今………名前で呼びあっていた?
俺はこっそりと聞いていた。
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