雨の日じゃなくても私は明日の君を好きになる
見られてしまった………。
なんという屈辱だ。

「しばらくは名前呼びなんていい!私は葉玖村って呼ぶから!」

そう言い残すと俺はすたすたと歩いて行く。
これでまた、距離が縮まった。
それだけで胸が軽くなった。
そして自然と笑みが込み上げてくる。
今日も俺はあいつに………恋をしている。


「待ってるから!」

実行委員の集まりは長い。
けど一緒に帰りたかった。
だって………新宮星とずっと一緒は耐えられない。
俺だってずっと一緒にいたいのに。
こんな嫉妬………やっぱり知られたくない。

「はぁ………」

ため息ばかりだな、最近………。
俺は、葉玖村のことになるとすぐに感情が保てなくなる。
喜怒哀楽全てを出せる。
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