お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
久しぶりに会食の予定のない昼食を蓮は始め、部屋で適当に済まそうと考えていた。
正直、役員用に用意された出前には少々飽きていて食べたいと思うものなどないとわかっていたが、それでも暑い中コンビニに行くのも面倒くさいと思った。
社食へ行こうと言ったのはほんの気まぐれだった。
蓮の沈黙をどのような方向に解釈したのか、ささやかな気遣いを見せた目の前の真帆を見つめていて閃いたのである。
社食改装の案が出ているからというもっともらしい理由をつけたが、本当はただ久しぶりの自由な昼休みを彼女と過ごしたいと思っただけなのかもしれない。
もちろん多少の注目を浴びることは予想していた。
けれど蓮とて一人で近くのコンビニに行くことだってあるのだからそれとたいして変わらないだろうと思ったのだ。
そうして何気なく行った社食で蓮は思わぬ出来事に遭遇した。
食券機に並んでいるときに斜め後ろにいた男性社員2人組の会話が蓮の胸をかき乱したのだ。
『なぁ、あれお前がかわいいって言ってた子じゃないか?最近よく見かける…副社長と一緒にいるぜ』
『まじかぁ…秘書室の子だったんだな。でも、副社長の秘書室って女性社員は禁止じゃなかったっけ?』
正直、役員用に用意された出前には少々飽きていて食べたいと思うものなどないとわかっていたが、それでも暑い中コンビニに行くのも面倒くさいと思った。
社食へ行こうと言ったのはほんの気まぐれだった。
蓮の沈黙をどのような方向に解釈したのか、ささやかな気遣いを見せた目の前の真帆を見つめていて閃いたのである。
社食改装の案が出ているからというもっともらしい理由をつけたが、本当はただ久しぶりの自由な昼休みを彼女と過ごしたいと思っただけなのかもしれない。
もちろん多少の注目を浴びることは予想していた。
けれど蓮とて一人で近くのコンビニに行くことだってあるのだからそれとたいして変わらないだろうと思ったのだ。
そうして何気なく行った社食で蓮は思わぬ出来事に遭遇した。
食券機に並んでいるときに斜め後ろにいた男性社員2人組の会話が蓮の胸をかき乱したのだ。
『なぁ、あれお前がかわいいって言ってた子じゃないか?最近よく見かける…副社長と一緒にいるぜ』
『まじかぁ…秘書室の子だったんだな。でも、副社長の秘書室って女性社員は禁止じゃなかったっけ?』