お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
あの時は、小夜子の体調が心配で気が動転していたから、気にしている余裕はなかったけれど今から考えてみれば言い訳などできない状況だと思う。
ゆかりはにやにやとして、真帆ににじり寄った。
「先週の金曜日、副社長と手を繋いで夜の街へ消えて行ったっていう話ですよ!しかも副社長自らの運転だったっていうじゃないですか!もう言い逃れはできませんよ。さぁさぁ、どういうことか私に話してもらいますよ!」
「おはよう」
洗いざらい話すまで逃すまいと、鼻息荒いゆかりの言葉を低い声が遮る。
蓮だった。
「あ、副社長、おはようございます」
ゆかりが、目を丸くしながら頭を下げる。
「お、おはようございます…」
真帆も彼女にならった。
蓮は、大抵車で出勤するので地下駐車場から直接役員室までエレベーターで上がる。この時間にエントランスにいるのはとても珍しいことだった。
やや面食らっている二人に続いて、周りの社員からも挨拶の声がかかる。蓮はそれににこやかに応えてから真帆に向き直った。
ゆかりはにやにやとして、真帆ににじり寄った。
「先週の金曜日、副社長と手を繋いで夜の街へ消えて行ったっていう話ですよ!しかも副社長自らの運転だったっていうじゃないですか!もう言い逃れはできませんよ。さぁさぁ、どういうことか私に話してもらいますよ!」
「おはよう」
洗いざらい話すまで逃すまいと、鼻息荒いゆかりの言葉を低い声が遮る。
蓮だった。
「あ、副社長、おはようございます」
ゆかりが、目を丸くしながら頭を下げる。
「お、おはようございます…」
真帆も彼女にならった。
蓮は、大抵車で出勤するので地下駐車場から直接役員室までエレベーターで上がる。この時間にエントランスにいるのはとても珍しいことだった。
やや面食らっている二人に続いて、周りの社員からも挨拶の声がかかる。蓮はそれににこやかに応えてから真帆に向き直った。