お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
「あっ、え?いえ、だ、大丈夫です!」
真帆はますます真っ赤になって、俯いた。このまま消えてしまいたいくらいに恥ずかしかった。
恋愛経験値の大きな差がこのような勘違いを生むのだ。そういう意味でも蓮と自分は釣り合わないのかもしれないと真帆は目を瞑る。
そんな真帆をよそに、蓮が咳払いをして佐藤と田中に向き直った。
「…恥ずかしいところを見せてしまって申し訳ない。まぁ、そういうわけだ。もちろん業務には支障がないようにするから、無用に気を遣う必要もない。逆に何か不都合があるようなら、遠慮なく言ってくれ。それから、この話、極秘というわけでもないがやたらと広める必要もないと思っているだから、あまり口外しないでいてくれると助かる」
わかりましたと頷きながらも2人はまだニヤニヤとしている。それを咎めることもできずに蓮は頭をかいた。
「正直、そうなればいいなとは思っていました。副社長の秘書室は女子禁制で、僕らは副社長のお気に入りなんて言われてましたからね。それにしても…上手くいってよかったですね、副社長、おめでとうございます」
いつもはクールであまり無駄口を叩かない田中にまでからかわれて、蓮はため息をつく。
「…ありがとう」
そして真帆を睨んだ。
「入江さん…話があるから今日の就業後、副社長室へ来るように」
真帆はますます真っ赤になって、俯いた。このまま消えてしまいたいくらいに恥ずかしかった。
恋愛経験値の大きな差がこのような勘違いを生むのだ。そういう意味でも蓮と自分は釣り合わないのかもしれないと真帆は目を瞑る。
そんな真帆をよそに、蓮が咳払いをして佐藤と田中に向き直った。
「…恥ずかしいところを見せてしまって申し訳ない。まぁ、そういうわけだ。もちろん業務には支障がないようにするから、無用に気を遣う必要もない。逆に何か不都合があるようなら、遠慮なく言ってくれ。それから、この話、極秘というわけでもないがやたらと広める必要もないと思っているだから、あまり口外しないでいてくれると助かる」
わかりましたと頷きながらも2人はまだニヤニヤとしている。それを咎めることもできずに蓮は頭をかいた。
「正直、そうなればいいなとは思っていました。副社長の秘書室は女子禁制で、僕らは副社長のお気に入りなんて言われてましたからね。それにしても…上手くいってよかったですね、副社長、おめでとうございます」
いつもはクールであまり無駄口を叩かない田中にまでからかわれて、蓮はため息をつく。
「…ありがとう」
そして真帆を睨んだ。
「入江さん…話があるから今日の就業後、副社長室へ来るように」