お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
デートの誘い
多忙な蓮と真帆のスケジュールはどうしても合わない。小夜子の精密検査の結果は良好で無事退院したので、蓮が真帆を病院へ送るということもなくなった。
そうしてみると、二人の時間は朝のコーヒータイムだけという状況だった。
しかもそれも真帆にとっては前のようには過ごせる時間ではなくなっていた。"付き合っている"という事実を他の秘書室のメンバーが知っている以上、二人きりで部屋にこもっている時間をどのように思われるか想像できるからだ。
一方で蓮はそれほどは気にしていないようで、あいかわらずあれやこれやと真帆に話しかける。
「真帆、週末の予定は?」
ある朝コーヒーを置き、出ていこうとする真帆に蓮の声がかかる。真帆は飛び上がった。
「ふ、副社長!勤務中です!」
真っ赤になって下の名前を呼ばれたことに抗議をするが、蓮はそれがどうしたとでもいうように眉をあげただけだった。
「外へは聞こえないだろう。藤堂不動産(うち)の作りはそんなにやわじゃない」
「で、でも…」
「それより、質問に答えてくれ。週末の予定は?」
そうしてみると、二人の時間は朝のコーヒータイムだけという状況だった。
しかもそれも真帆にとっては前のようには過ごせる時間ではなくなっていた。"付き合っている"という事実を他の秘書室のメンバーが知っている以上、二人きりで部屋にこもっている時間をどのように思われるか想像できるからだ。
一方で蓮はそれほどは気にしていないようで、あいかわらずあれやこれやと真帆に話しかける。
「真帆、週末の予定は?」
ある朝コーヒーを置き、出ていこうとする真帆に蓮の声がかかる。真帆は飛び上がった。
「ふ、副社長!勤務中です!」
真っ赤になって下の名前を呼ばれたことに抗議をするが、蓮はそれがどうしたとでもいうように眉をあげただけだった。
「外へは聞こえないだろう。藤堂不動産(うち)の作りはそんなにやわじゃない」
「で、でも…」
「それより、質問に答えてくれ。週末の予定は?」