お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
ベッドで鳴った携帯に出た蓮は不機嫌に「は?」とか「え?」とかを繰り返していた。
社長である和正が、どういうことか蓮のマンションの前まで来ているという。昨晩マンションに入る前に、蓮は"念のため"と言ってコンシェルジュに自分がいいと言うまでは誰も取り継がないようにと言っておいた。
和正は朝一番でマンションを突撃したものの鉄壁のセキュリティに跳ね返されて、中に入れないと言うわけだ。
だから、蓮の携帯を鳴らした。
そして今すぐ家に入れろと言っているらしい。
蓮が電話口で拒否の言葉を口にしているのを真帆はとんでもないと目を剥いて聞いていた。けれど一方でこんな時間にパジャマのまま自分がここにいることを考えるとその方がいいかもしれないとも思う。
蓮は、しばらくあれやこれやと抵抗していたが、結局押し切られたらしい。
「…月曜に真帆が社長室に呼ばれるよりはマシだと思う」
と苦々しい表情で言われて真帆は震え上がってしまった。
では、藤堂は真帆の件で来るのだ。
「…付き合っていることがバレたんですね。…叱られるでしょうか」
真帆は釣り合わないなどということは気にしないと決めた。蓮もそれでいいと言っているけれど、蓮の父親である藤堂の考えは別だろう。
恐る恐る尋ねる真帆を、一瞬驚いたように見て蓮が吹き出した。
社長である和正が、どういうことか蓮のマンションの前まで来ているという。昨晩マンションに入る前に、蓮は"念のため"と言ってコンシェルジュに自分がいいと言うまでは誰も取り継がないようにと言っておいた。
和正は朝一番でマンションを突撃したものの鉄壁のセキュリティに跳ね返されて、中に入れないと言うわけだ。
だから、蓮の携帯を鳴らした。
そして今すぐ家に入れろと言っているらしい。
蓮が電話口で拒否の言葉を口にしているのを真帆はとんでもないと目を剥いて聞いていた。けれど一方でこんな時間にパジャマのまま自分がここにいることを考えるとその方がいいかもしれないとも思う。
蓮は、しばらくあれやこれやと抵抗していたが、結局押し切られたらしい。
「…月曜に真帆が社長室に呼ばれるよりはマシだと思う」
と苦々しい表情で言われて真帆は震え上がってしまった。
では、藤堂は真帆の件で来るのだ。
「…付き合っていることがバレたんですね。…叱られるでしょうか」
真帆は釣り合わないなどということは気にしないと決めた。蓮もそれでいいと言っているけれど、蓮の父親である藤堂の考えは別だろう。
恐る恐る尋ねる真帆を、一瞬驚いたように見て蓮が吹き出した。