お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
「もちろんだ。小鳥遊小夜子さんは若い頃、ワシの憧れの人だった…」
「「え!」」
今度は蓮も一緒になって声をあげた。和正はそんな二人には構わず、うっとりとして昔を思い出すように言った。
「小夜子さんが学校を卒業するのを待って婚約をするという話になった時は嬉しかったなぁ…。まぁ、結局は断られてしまったのだが」
残念そうに言って和正は眉を下げる。
真帆は絶句してしまう。
では小夜子が父と一緒になるために蹴った縁談の相手というのは、蓮の父和正なのだ。
一方で、昨日の朝に蓮が藤堂家の人間だと知ったときの小夜子の複雑そうな表情を思い出していた。
「父さん、真帆がその小夜子さんの娘だということは初めから知ってたんですか?」
蓮が尋ねると和正は首を振った。
「いや、昨日知ったんだ。久しぶりにじいさんと飲んでいてね。じいさんは早い段階で小鳥遊会長から聞いていたらしい。ワシが小夜子さんを好きだったことをじいさんは知っているから、もしかしたらうまくいくかもしらんと思ってたらしいぞ。親子で女の趣味が似ることは珍しくないからな!それを聞いて尚さらワシはいてもたってもいられなくなったんだよ。初めて会ったときも可愛らしいと思ったが、それもそのはず小夜子さんの娘さんだったとは!」
「「え!」」
今度は蓮も一緒になって声をあげた。和正はそんな二人には構わず、うっとりとして昔を思い出すように言った。
「小夜子さんが学校を卒業するのを待って婚約をするという話になった時は嬉しかったなぁ…。まぁ、結局は断られてしまったのだが」
残念そうに言って和正は眉を下げる。
真帆は絶句してしまう。
では小夜子が父と一緒になるために蹴った縁談の相手というのは、蓮の父和正なのだ。
一方で、昨日の朝に蓮が藤堂家の人間だと知ったときの小夜子の複雑そうな表情を思い出していた。
「父さん、真帆がその小夜子さんの娘だということは初めから知ってたんですか?」
蓮が尋ねると和正は首を振った。
「いや、昨日知ったんだ。久しぶりにじいさんと飲んでいてね。じいさんは早い段階で小鳥遊会長から聞いていたらしい。ワシが小夜子さんを好きだったことをじいさんは知っているから、もしかしたらうまくいくかもしらんと思ってたらしいぞ。親子で女の趣味が似ることは珍しくないからな!それを聞いて尚さらワシはいてもたってもいられなくなったんだよ。初めて会ったときも可愛らしいと思ったが、それもそのはず小夜子さんの娘さんだったとは!」