お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
「俺が遊びで真帆と付き合っているとでも?!」
一条がはははと笑った。
「まわりから見るとそう見えるという話です。入社間もない若い秘書に手を出したのだから仕方がないでしょう。入江さんを副社長から守るなどといって合コンを計画する社員もいるそうですよ。…もっともこれに関しては、とりあえず遠山さんのところで潰してもらっていますが…突破されるのも時間の問題かと」
蓮は唖然として一条を見る。思いもよらなかった話だがありえないことでもないとも思った。
蓮の脳裏に真帆と社員食堂へ行った日に聞いた男性社員の囁きが鮮やかによみがえった。
自分の評判が下がるのは別にかまわない。それでも会社を率いていく自負が自分にはある。それでも…真帆に合コンをというのは聞き捨てならないと思った。
業界一といわれる藤堂不動産の営業部にはずばぬけて優秀な社員が多い。それが自社の強みだと思っていたが、なぜか今はそれを忌々しく感じた。
タブレットをひらひらと振って一条が退室していったドアを見つめて、「さて、どうするかな」と蓮は呟いた。
一条がはははと笑った。
「まわりから見るとそう見えるという話です。入社間もない若い秘書に手を出したのだから仕方がないでしょう。入江さんを副社長から守るなどといって合コンを計画する社員もいるそうですよ。…もっともこれに関しては、とりあえず遠山さんのところで潰してもらっていますが…突破されるのも時間の問題かと」
蓮は唖然として一条を見る。思いもよらなかった話だがありえないことでもないとも思った。
蓮の脳裏に真帆と社員食堂へ行った日に聞いた男性社員の囁きが鮮やかによみがえった。
自分の評判が下がるのは別にかまわない。それでも会社を率いていく自負が自分にはある。それでも…真帆に合コンをというのは聞き捨てならないと思った。
業界一といわれる藤堂不動産の営業部にはずばぬけて優秀な社員が多い。それが自社の強みだと思っていたが、なぜか今はそれを忌々しく感じた。
タブレットをひらひらと振って一条が退室していったドアを見つめて、「さて、どうするかな」と蓮は呟いた。