お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
はははとバスルームに響くくらい楽しげに笑う蓮が憎らしくて真帆は頬を膨らませた。
「信じられない…」
「ほら、ふくれてないでこっちこい」
「え?や、きゃっ!」
ザブザブと水音を立てて、蓮がバスタブの中で逃げ惑う真帆を捕まえる。あっという間に真帆は蓮の腕の檻に閉じ込められてしまった。
「真帆といると景色が綺麗に見えるんだ」
蓮が真帆の髪に顔を埋めて囁いた。
「普段はシャワーだけだからな。湯を張ったのは何ヶ月ぶりかな」
「…ちゃんとお湯に浸からなきゃ、疲れが取れないですよ」
真帆はつい小言めいたことを言ってしまう。彼は人望も実力もある誰もが認める藤堂不動産の次期リーダーだ。けれど石川の言うとおり自分を一番後回しにするところだけは直さなくてはいけないと思う。
「うん。でも一人で入ってもなぁ…。毎日、真帆がこうやって一緒に入ってくれたらいいのに」
蓮はそう言って真帆の頬にちゅっと音を立ててキスをした。そしてうつむく真帆を覗き込んで意外なことを言った。
「勝手に婚約者なんて言ってしまって悪かったな」
「え?」
「信じられない…」
「ほら、ふくれてないでこっちこい」
「え?や、きゃっ!」
ザブザブと水音を立てて、蓮がバスタブの中で逃げ惑う真帆を捕まえる。あっという間に真帆は蓮の腕の檻に閉じ込められてしまった。
「真帆といると景色が綺麗に見えるんだ」
蓮が真帆の髪に顔を埋めて囁いた。
「普段はシャワーだけだからな。湯を張ったのは何ヶ月ぶりかな」
「…ちゃんとお湯に浸からなきゃ、疲れが取れないですよ」
真帆はつい小言めいたことを言ってしまう。彼は人望も実力もある誰もが認める藤堂不動産の次期リーダーだ。けれど石川の言うとおり自分を一番後回しにするところだけは直さなくてはいけないと思う。
「うん。でも一人で入ってもなぁ…。毎日、真帆がこうやって一緒に入ってくれたらいいのに」
蓮はそう言って真帆の頬にちゅっと音を立ててキスをした。そしてうつむく真帆を覗き込んで意外なことを言った。
「勝手に婚約者なんて言ってしまって悪かったな」
「え?」