お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
恐怖の初対面
(うわぁ、恐い…)
副社長である藤堂蓮の第一印象は、その一言につきると真帆は思った。
就業時間が始まり秘書室所属の佐藤と田中という二人の男性を紹介されて席についた真帆の初仕事は、副社長に朝のコーヒーを入れることだった。
「副社長は少々気難しい方で睨むように相手を見るクセがあるけれど、必要以上に萎縮する必要はないからね。コーヒーはブラックがお好みだ。毎朝、僕がスケジュール確認をしたあと必ず入れるように」
テキパキと説明する一条の言葉に頷いて早速真帆はコーヒーを入れる。そして良い香りのするコーヒーをお盆にのせて副社長室へ入室した真帆を待っていたのは、副社長と思わしき人物の後ろ姿だった。
都心の街を一望できる広い窓から外を見下ろすようにその人物は真帆に背を向けて立っている。
「コーヒーをお持ちしました」
声をかけるとあぁとだけ言って振り返り椅子に座る。そしてろくに真帆の方を見ないまま、パソコン画面を睨んでコーヒーが置かれるのを待っているようだった。
副社長である藤堂蓮の第一印象は、その一言につきると真帆は思った。
就業時間が始まり秘書室所属の佐藤と田中という二人の男性を紹介されて席についた真帆の初仕事は、副社長に朝のコーヒーを入れることだった。
「副社長は少々気難しい方で睨むように相手を見るクセがあるけれど、必要以上に萎縮する必要はないからね。コーヒーはブラックがお好みだ。毎朝、僕がスケジュール確認をしたあと必ず入れるように」
テキパキと説明する一条の言葉に頷いて早速真帆はコーヒーを入れる。そして良い香りのするコーヒーをお盆にのせて副社長室へ入室した真帆を待っていたのは、副社長と思わしき人物の後ろ姿だった。
都心の街を一望できる広い窓から外を見下ろすようにその人物は真帆に背を向けて立っている。
「コーヒーをお持ちしました」
声をかけるとあぁとだけ言って振り返り椅子に座る。そしてろくに真帆の方を見ないまま、パソコン画面を睨んでコーヒーが置かれるのを待っているようだった。