お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
「…君が新しいアシスタントか?」
真帆は恐れる気持ちをギュッと胸に閉じ込めて頷く。
「は、はい。一日も早く社の力になれるようまい進いたします!」
声が震えてしまったような気がしたけれどそれも仕方がない。何せ真帆が答えている間も彼は真帆を睨み続けているのだから。
真帆は言うだけは言ったと思ってもう一度頭を下げた。
「で、では失礼いたしますっ」
一刻も早く部屋から出たいと思った。何が気に入らないか知らないけれど、とにかく彼から出る威圧感にこれ以上耐えられそうになかったからだ。
一条からは軽く自己紹介してくるようにと言われた。最低限の義務は果たした筈だ。真帆はそそくさと回れ右をすると広い副社長室を早足でドアに向かう。
途中つまずきそうになりながらもなんとかドアに手をかけたとき、
「待ちなさい」
と声がかかった。
(えー…)
心の中でぼやきながら恐る恐る真帆が振り返ると副社長は机に両手で肘をついてそこに顎を乗せている。
そして相変わらず真帆を睨んでいる。
「はい…」
真帆は恐れる気持ちをギュッと胸に閉じ込めて頷く。
「は、はい。一日も早く社の力になれるようまい進いたします!」
声が震えてしまったような気がしたけれどそれも仕方がない。何せ真帆が答えている間も彼は真帆を睨み続けているのだから。
真帆は言うだけは言ったと思ってもう一度頭を下げた。
「で、では失礼いたしますっ」
一刻も早く部屋から出たいと思った。何が気に入らないか知らないけれど、とにかく彼から出る威圧感にこれ以上耐えられそうになかったからだ。
一条からは軽く自己紹介してくるようにと言われた。最低限の義務は果たした筈だ。真帆はそそくさと回れ右をすると広い副社長室を早足でドアに向かう。
途中つまずきそうになりながらもなんとかドアに手をかけたとき、
「待ちなさい」
と声がかかった。
(えー…)
心の中でぼやきながら恐る恐る真帆が振り返ると副社長は机に両手で肘をついてそこに顎を乗せている。
そして相変わらず真帆を睨んでいる。
「はい…」