お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
副社長の噂話
「会社にはもう、慣れました?」
シュレッダーゴミを総務に持って行って記録簿を書いていた真帆は声をかけられて顔を上げた。
総務課の遠山ゆかりだった。
彼女は備品の補充などでよく顔を合わせる人物で、秘書室という比較的閉ざされた空間にいる真帆にとっては会社での唯一の同性の顔見知りだ。
記録簿を書き終えてから真帆は頷いて微笑んだ。
「はい、とりあえずは」
ゆかりは、ふふふと笑って意味ありげに真帆を見ている。
「それは良かった。でも羨ましいな、入社早々、副社長の秘書室勤務なんて。…副社長ってどんな感じなんですか?」
唐突に投げかけられた質問に真帆はやや面食らって目をパチパチとさせた。
ついさっき廊下で彼と交わした言葉が思い出された。
「どう…って…?」
ゆかりは綺麗にカールされた茶色い髪を揺らしてまたふふふと笑う。
「副社長って、女性にすごく優しいって噂だけど本当ですか?」
シュレッダーゴミを総務に持って行って記録簿を書いていた真帆は声をかけられて顔を上げた。
総務課の遠山ゆかりだった。
彼女は備品の補充などでよく顔を合わせる人物で、秘書室という比較的閉ざされた空間にいる真帆にとっては会社での唯一の同性の顔見知りだ。
記録簿を書き終えてから真帆は頷いて微笑んだ。
「はい、とりあえずは」
ゆかりは、ふふふと笑って意味ありげに真帆を見ている。
「それは良かった。でも羨ましいな、入社早々、副社長の秘書室勤務なんて。…副社長ってどんな感じなんですか?」
唐突に投げかけられた質問に真帆はやや面食らって目をパチパチとさせた。
ついさっき廊下で彼と交わした言葉が思い出された。
「どう…って…?」
ゆかりは綺麗にカールされた茶色い髪を揺らしてまたふふふと笑う。
「副社長って、女性にすごく優しいって噂だけど本当ですか?」