お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
火傷と真帆の気持ち
ゆかりから聞いた蓮の噂話はいくら気にしないようにしていても真帆の頭から離れなかった。
真帆は彼に、入社の日以来、苦手意識を持ってしまって、なるべく関わらないようにしている。でもそういう目で見てみれば、違って見えてくるから不思議だった。
たしかに彼は業務には厳しい。だが不尽に部下を叱ることはなかった。そして休憩時間などは、田中や佐藤と気さくに談笑する姿も見られた。
企画部や営業部の会議では、イレギュラーな社員からの意見も真摯に耳を傾けて、けしてないがしろにはしない。沢山いる社員の顔と名前も一致しているようだった。
そんな姿を見るうちに真帆の中に奇妙な不満が溜まってゆく。
自分にもその笑顔を向けて欲しい…。
他の人みたいに言葉を交わしたい。
そんなふうに思う瞬間もあるくらいだった。
けれどあいかわらず真帆には必要最低限の…いや、それ以下の対応だった。
仕事熱心で部下に慕われる上司の顔と、必要以上に不機嫌な上司の顔、いったい本当の彼はどっちなのだろう。
真帆は彼に、入社の日以来、苦手意識を持ってしまって、なるべく関わらないようにしている。でもそういう目で見てみれば、違って見えてくるから不思議だった。
たしかに彼は業務には厳しい。だが不尽に部下を叱ることはなかった。そして休憩時間などは、田中や佐藤と気さくに談笑する姿も見られた。
企画部や営業部の会議では、イレギュラーな社員からの意見も真摯に耳を傾けて、けしてないがしろにはしない。沢山いる社員の顔と名前も一致しているようだった。
そんな姿を見るうちに真帆の中に奇妙な不満が溜まってゆく。
自分にもその笑顔を向けて欲しい…。
他の人みたいに言葉を交わしたい。
そんなふうに思う瞬間もあるくらいだった。
けれどあいかわらず真帆には必要最低限の…いや、それ以下の対応だった。
仕事熱心で部下に慕われる上司の顔と、必要以上に不機嫌な上司の顔、いったい本当の彼はどっちなのだろう。