お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
思わず手を離しそうになって真帆はなんとか堪えた。高級なカップを割るわけにはいかない。
すると蓮が素早く真帆からお盆を取り上げる。適当な場所へそれを置くと今度はコーヒーがかかった真帆の手を取った。
「きゃっ!」
声をあげる真帆を無視して、蓮は流しの蛇口から水を出すとそこへ真帆の手を突っ込んだ。
突然のことに目を白黒させて反射的に真帆は抵抗してしまうが、後ろから抱き抱えるように抑えられてしまいどうすることもできない。
そして流水に当てられている自分の手を見て、蓮が火傷にならないように冷やしてくれているのだと気がついた。
「ふ、副社長、…あの大丈夫です」
真帆はかすれた声でようやくそれだけを言う。
自分の体を包み込む香りが毎朝コーヒーの時間になって感じる副社長室のものだと気がついて頬が熱くなった。
すると蓮が素早く真帆からお盆を取り上げる。適当な場所へそれを置くと今度はコーヒーがかかった真帆の手を取った。
「きゃっ!」
声をあげる真帆を無視して、蓮は流しの蛇口から水を出すとそこへ真帆の手を突っ込んだ。
突然のことに目を白黒させて反射的に真帆は抵抗してしまうが、後ろから抱き抱えるように抑えられてしまいどうすることもできない。
そして流水に当てられている自分の手を見て、蓮が火傷にならないように冷やしてくれているのだと気がついた。
「ふ、副社長、…あの大丈夫です」
真帆はかすれた声でようやくそれだけを言う。
自分の体を包み込む香りが毎朝コーヒーの時間になって感じる副社長室のものだと気がついて頬が熱くなった。