お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
「…副社長?」
真帆は大きな瞳を瞬かせて蓮を不思議そうに見ている。
「いや…君は…また、総務の仕事を横取りしたのか」
思わず見惚れてしまったことをごまかしたくて蓮は嫌味な言葉を口にした。そして同時にしまったと思って口をつぐむ。
他の社員には絶対に言わないようなことを彼女にだけは言ってしまう。
けれど意外にも彼女は平然として頷いた。
「午前中に内線でお願いしたんですけど、ちょっと手が回らないみたいでしたから」
蓮はじっと彼女を見る。
その様子から察するにこのようなことは初めてではないように思えた。
「…よくあることなのか?」
尋ねると真帆は意外そうに蓮を見て少し考えるようにうつむいた。総務課に対する苦言になってしまわないかと迷っている様子だ。
「べつに、それをとがめるつもりはない。業務が滞るところがあるならそれを解消するのが私の仕事だ」
安心させるように言うと彼女は小さく頷いて話し始めた。
「…総務課は、なぜか女性が多いですが意外と力仕事も多いですから…。そういう業務は滞りがちになるのではないでしょうか。仕事の上では男も女も関係はないだろうという考え方もありますがやっぱり重たい物は女性はいっぱい持てませんから、その分時間はかかります」
真帆は大きな瞳を瞬かせて蓮を不思議そうに見ている。
「いや…君は…また、総務の仕事を横取りしたのか」
思わず見惚れてしまったことをごまかしたくて蓮は嫌味な言葉を口にした。そして同時にしまったと思って口をつぐむ。
他の社員には絶対に言わないようなことを彼女にだけは言ってしまう。
けれど意外にも彼女は平然として頷いた。
「午前中に内線でお願いしたんですけど、ちょっと手が回らないみたいでしたから」
蓮はじっと彼女を見る。
その様子から察するにこのようなことは初めてではないように思えた。
「…よくあることなのか?」
尋ねると真帆は意外そうに蓮を見て少し考えるようにうつむいた。総務課に対する苦言になってしまわないかと迷っている様子だ。
「べつに、それをとがめるつもりはない。業務が滞るところがあるならそれを解消するのが私の仕事だ」
安心させるように言うと彼女は小さく頷いて話し始めた。
「…総務課は、なぜか女性が多いですが意外と力仕事も多いですから…。そういう業務は滞りがちになるのではないでしょうか。仕事の上では男も女も関係はないだろうという考え方もありますがやっぱり重たい物は女性はいっぱい持てませんから、その分時間はかかります」