お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
蓮は振り返って後ろを睨むが3人の笑いは止まらない。
「ははは、それは入江さんの言う通りかもしれません」
佐藤が真帆を援護する。
「コーヒーのお礼も言っていなかったのですから、悪口を書かれていなかっただけよしとしなければ」
一条の嫌味が炸裂した。
蓮は眉を下げてぽりぽりと頭をかいた。
「参ったな、四面楚歌か。…君はいつのまにか、秘書室のメンバーを味方につけてしまったようだ」
そう言って水色のファイルを真帆に返す姿はなんだかいたずらが見つかった子供のようだ。
それがおかしくて真帆も思わず笑い出してしまった。
「おしえて下さったら、ちゃんと書きます…ふふふ」
水色のファイルを抱きしめてくすくすと笑っていると困ったように見下ろす蓮と目があった。
あの綺麗な瞳を瞬かせている。
それを吸い寄せられるように見て真帆は笑いを引っ込めた。
「あ、すみません…」
「いや…」
蓮がすこし照れたように言って視線を逸らした。
そしてそのまま、ぽりぽりと頭をかきながら副社長室へ戻っていく。
「…気を悪くされたでしょうか」
大きな背中が消えていったドアが閉まるのを待って真帆は一条に尋ねる。
一条はニヤリと笑って、
「大丈夫ですよ。…ちなみに副社長は井村屋の羊羹がお好きです」
と言った。
「ははは、それは入江さんの言う通りかもしれません」
佐藤が真帆を援護する。
「コーヒーのお礼も言っていなかったのですから、悪口を書かれていなかっただけよしとしなければ」
一条の嫌味が炸裂した。
蓮は眉を下げてぽりぽりと頭をかいた。
「参ったな、四面楚歌か。…君はいつのまにか、秘書室のメンバーを味方につけてしまったようだ」
そう言って水色のファイルを真帆に返す姿はなんだかいたずらが見つかった子供のようだ。
それがおかしくて真帆も思わず笑い出してしまった。
「おしえて下さったら、ちゃんと書きます…ふふふ」
水色のファイルを抱きしめてくすくすと笑っていると困ったように見下ろす蓮と目があった。
あの綺麗な瞳を瞬かせている。
それを吸い寄せられるように見て真帆は笑いを引っ込めた。
「あ、すみません…」
「いや…」
蓮がすこし照れたように言って視線を逸らした。
そしてそのまま、ぽりぽりと頭をかきながら副社長室へ戻っていく。
「…気を悪くされたでしょうか」
大きな背中が消えていったドアが閉まるのを待って真帆は一条に尋ねる。
一条はニヤリと笑って、
「大丈夫ですよ。…ちなみに副社長は井村屋の羊羹がお好きです」
と言った。