アラサー女子は甘い言葉に騙されたい
4話「素直な気持ちを言葉に」
4話「素直な気持ちを言葉に」
別れもあり出会いもあった夜の次の日。
珍しく2連休だった吹雪は、疲れていたのか起きるとすでにお昼過ぎになっていた。3月になり少しずつ温かくなってきたけれど、まだ布団の温かさからは離れたく気温で、吹雪はまた瞳を閉じようとした。
けれど枕の横にあるスマホが点滅しているのに気づいた。
手だけを布団から出し、充電コードを外してスマホを見る。
すると、そこには1件のメッセージが届いたいた。宛名は『周』と書かれていた。
吹雪はその名前を見た瞬間に、ドキッとしてしまう。
慌ててそのメッセージを開くと、朝方に届いたもののようだった。
『昨日は無事に家に帰れた?次に会える日、決めようね』
そんなメッセージだった。
吹雪はその彼からのメッセージをジッと見つめた。昨日出会ったばかりの人とこうやってやり取りをしている。しかも、ただのナンパではなく、相手はホストだ。そして、恋愛目的でもなく、ホストの接客の練習相手。
「何やってるんだろう………私………」
ため息混じりにそう言いながらも、吹雪は彼に次の休みの日を送っていた。