アラサー女子は甘い言葉に騙されたい
周は吹雪の作った食事を「おいしいおいしい」と言ってら食べてくれ、おかわりまでしてくれた。簡単な料理を褒められて恥ずかしくなるが、やはり好きな人に喜んで貰えるのは嬉しいものだった。
食事の間は、たわいものない話をして盛り上がり。その時間はあっという間だった。夕食の食器は周が洗ってくれるというので、断ったが「だめだよ!これぐらいやるから」と、譲る様子もなかったので、彼にお願いをした。
その間に乾燥機から彼の洋服を取りだして、綺麗に畳ながら待っていた。
「終わりましたー!」
「ありがとう、周くん。あと、これ着替えね」
「…………吹雪さん。昔の嫌な事って、今日会った幼馴染みさんが関係してるの?」
「え………それは………」
「まだ、話しにくい?俺、吹雪さんがどうして時々不安になったり、悲しそうにしたりするのか知りたいんだ。理由がわかれば、吹雪さんを癒してあげられるはずだから」
「周くん………」
周は話しを聞くまで帰らないと言わんばかりに、吹雪の差し出した洋服を受け取ってはくれなかった。
吹雪は戸惑ってしまう。