恋に負けるとき
小さい田所さんは
俺の腕の中にすっぽり隠れて
熱くて
ドキドキドキドキ
やかましいのは
おれの鼓動だけなのかな。
やっぱり、シャンプーの
いい匂いするし。
肩なんか華奢でかわいくて
あーあ。
今、すごい幸せなんですけど。
…離したくないな。
俺のものになってくれないかな。
そう思うのに
「し、渋谷くん?
離して?」
真っ赤になって
訴える田所さん。
うん。
ずるして
ごめんね。
田所さん。
はあ、
片思いってせつねえな。