恋に負けるとき
一生懸命
おれの
子どもみたいなわがままに
答えようとしてくれる田所さん。
顔を上げたおれは
田所さんをみる。
「触れたいとか、
もっと近づきたいとか
自分のものにしたいって
思うことだよ」
2人きりの教室は急に、
密度が濃くなったようで。
また
田所さんは白い肌をピンクに染めて
潤んだ目するから
俺は
見つめた田所さんの瞳を離さない。
田所さん。
ほんとはね。
おれだいぶ我慢してるよ。
そんなスキばっかり見せるから
ほんとは
チカラ任せに
このまま、抱きしめてしまいたくなる。
けど、
それじゃあ、田所さんは手に入らないだろ。