続・闇色のシンデレラ
SIDE 凛太郎
俺の頭はさっきから疑問でいっぱいだった。
「凛太郎はこのお店のお菓子食べたことある?」
「ないっすね。涼さんが差し入れにってくれるんですけど、冷蔵庫に入れてたはずなのに気づいたら憂雅に食べられてることが多くて」
「そうなの?でも相当の甘いもの好きだもんね、あの子」
「そうですね~、料理で使う黒糖が勝手になくなるって厨房で力さんも参ってましたよ」
それほど広くない洋菓子店は内装にこだわっていて、いかにも女子が好きそうな北欧風のお菓子の家、みたいな感じの店内。
お菓子はかわいいパッケージの焼き菓子に動物とか花とかをモチーフにしたケーキが綺麗に並べてあった。
しかし俺の興味は店のことではなくて、隅で壱華さんを見守る「光冴」という人に注がれていた。
荒瀬組最高顧問の潮崎組。その若頭の側近である光冴さん。
何度か顔を合わせたことはあったけど、今のように存在ごと無くすみたいに身を潜める人じゃなかった。
むしろ潮崎の若と正反対の性格で、言い方は悪いかもしれないけど人当たりがよくてチャラい、という印象を受ける。
そんな人が壱華さんを前に急に無言になって縮こまっている。
俺はそれが不思議で仕方なかった。
俺の頭はさっきから疑問でいっぱいだった。
「凛太郎はこのお店のお菓子食べたことある?」
「ないっすね。涼さんが差し入れにってくれるんですけど、冷蔵庫に入れてたはずなのに気づいたら憂雅に食べられてることが多くて」
「そうなの?でも相当の甘いもの好きだもんね、あの子」
「そうですね~、料理で使う黒糖が勝手になくなるって厨房で力さんも参ってましたよ」
それほど広くない洋菓子店は内装にこだわっていて、いかにも女子が好きそうな北欧風のお菓子の家、みたいな感じの店内。
お菓子はかわいいパッケージの焼き菓子に動物とか花とかをモチーフにしたケーキが綺麗に並べてあった。
しかし俺の興味は店のことではなくて、隅で壱華さんを見守る「光冴」という人に注がれていた。
荒瀬組最高顧問の潮崎組。その若頭の側近である光冴さん。
何度か顔を合わせたことはあったけど、今のように存在ごと無くすみたいに身を潜める人じゃなかった。
むしろ潮崎の若と正反対の性格で、言い方は悪いかもしれないけど人当たりがよくてチャラい、という印象を受ける。
そんな人が壱華さんを前に急に無言になって縮こまっている。
俺はそれが不思議で仕方なかった。