続・闇色のシンデレラ
笑いが収まり、ひと段落ついたところで散歩という名の屋敷の徘徊を始めた。

なんとなくお腹をさすりながら歩いていく。

その時わたしはほんの少しの違和感を覚えていた。

笑いすぎたせいだろうか、お腹が張っている。

いや、そういえば最近お腹が張る感覚が多いような。気になるから今度の検診で相談しよう。




「若！お、おかえりなせぇ！」




ふと、上擦った大きな声が屋敷に広がる。

この声は力さんだな、さっきの一件があってか慌てふためいたような大声が本家に渡った。

力さん、相変わらずお茶目なとこあるなぁ、なんて考えながら、志勇が帰ってきたことにわかりやすいくらい笑顔になるわたしがいる。

足は自然と彼のいる方向へ。

お腹の違和感を気にせず、帰ってきた最愛の人のもとへ歩き出すことにした。
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