続・闇色のシンデレラ
「双子か……今度は名前は俺が決めるからな」

「あら、気が早くない?まだ性別も分かってないのに」

「いいや、俺はずっと考えてたぞ?
その言葉は、お前がずっと欲していたもの。それは壱華が何度も思い描き、ようやく手に入れたものだ」

「それって……」





志勇は美しく微笑んだ。








「“決して切れない絆と、この刹那を共にするために永遠を”。
そうだろう?」

「……ふふ、ふふふっ」

「壱華?」

「本当にそれにしていいのかな?一風変わった名前じゃない?」

「馬鹿言え、一方は仏語だぞ。それにちゃんとした意味がある」

「へえ、今回もしっかり下調べしてきたのね」

「からかうな、恥ずかしいだろうが」



「ごめんごめん」と言いながら笑うと、絆もつられて甲高い声で笑った。
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