続・闇色のシンデレラ
「……なんでニヤついてるの?」

「泣きそうな顔もかわいいなって」

「最低」

「ははっ、壱華最近ツッコミのキレがいいな」



満面の笑みで笑うものだから怒る気も失せる。

……相変わらず、綺麗な顔だな。



「なんだ?」

「なんでもない。わたしも絆がぐっすり寝てる間に寝とく」



これ以上見つめられていたらもっとボロが出てしまいそうな気がして、志勇に背中を向けて目をつぶった。



「……壱華」

「っ……」



ところが、首筋にキスをしてきたものだから目を開けてしまった。

志勇は吐息混じりにこう言った。
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