続・闇色のシンデレラ
「俺が守るから、何も心配しなくていい。
壱華はあれだけ苦労したんだ。ここで幸せになれねえと報われないだろ?」



志勇の言葉はいつもそう。不思議な温もりがあって、わたしを安心させてくれる。

普段は冷酷な男がわたしにだけ優しいのがたまらなく嬉しくて。



「……ずるいよね志勇って」

「あ?なんだよ」

「ううん、好きだなって。……おやすみ」

「ああ、おやすみ」



わたし、これでいいんだ。そう納得できた。

その日は絆もぐっすりで夜起きることも無く、よく眠れた。
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