続・闇色のシンデレラ
「絆が『パパ』って呼ぶのがたまらなく可愛くて、そういう変な意地、どうでもよくなったんだ」

「へえ、そうだったんだ」

「……永遠と刹那も可愛いだろうなあ」

「絶対かわいいよ!美形な荒瀬家の遺伝子だから」

「お前に似ても絶対かわいいよ。
さて、どっちが永遠でどっちが刹那になるだろうな」



志勇はわたしのお腹を見つめる。

実は、双子の名前は決まっているんだけど、どっちがどっちになるかは決めてない。

先に生まれた方が永遠、後に生まれた子に刹那と名づける予定だ。

双子は男女だった。どちらにつけてもおかしくない名前の響きだろう。



「……楽しみだなあ」

「ああ、あともう少しか」


楽しみだと笑いあった幸せな時間。

それからの1ヶ月半はあっという間だった。
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