続・闇色のシンデレラ
「絆、ママお外で泥遊びしていいって言った?」

「ママお返事しなかったからいいとおもったんだもん」



悪びれる様子のない絆、隣で「うきゃー!」と泥まみれで笑う刹那。

刹那に至ってはよりによって真っ白の服を着ている。

なんかもう、怒るのも疲れた。



「はぁ、さすが志勇の息子」

「おいおい遠回しにディスんな。
それにいたずらができるガキは頭がいいって証拠だからな」

「ドヤ顔で言うことじゃないから。
とりあえず、ふたりとも今からすぐにお風呂です!
志勇、刹那連れてきてくれる?」

「はいはい」



とにかく一旦お風呂に入れて綺麗にしなければ。絆と刹那を確保し速攻でお風呂に入れて全身くまなく洗った。

まったく、男の子ってどうしてこんな手がかかるんだろう。成長が楽しみな反面ちょっと不安。

だけどお母さん言ってたっけ。志勇と颯馬も度を越したいたずらっ子だったって。

そう考えたら子どもたちはいったいどんな大人になるんだろう。

ふと、こうやって未来を楽しみにいている自分がいることに気がついた。

未来を考える余裕があるくらい本当に幸せなんだなと思って満ち足りた気持ちになった。
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