続・闇色のシンデレラ
それから3ヶ月後。

予定通り涼と颯馬の結婚式が執り行われた。

結局双子は凛太郎が見てくれることになって、家族3人で出席することに。

リングボーイに選ばれた絆はちゃんと役目を果たし、私は泣きながらなんとか手紙を読み終え、披露宴も大成功で終わった。



「うっ、ううっ……」

「おい、壱華泣きすぎだろ」



親族控え室で号泣のわたしを苦笑いで見る志勇。

絆にいたっては「どうしたの?ママいたいいたいなの?」とティッシュを持ってきて目元の涙を拭ってくれている。

ああ、なんて健気で優しい息子なんだろう。

小さな身体をひしっと抱きしめて頭をなでた。



「ったく、そんなんで将来子どもたちが結婚なんてしたらどうなるんだよ」

「結婚……ふふっ」

「何笑ってんだ」

「特に永遠の将来のお相手は苦労するだろうなって」

「当たり前だ、世界一かわいい永遠は渡さん」

「ぶはっ……」



すっかり親バカになった志勇の発言に吹き出した。

すると絆は志勇に抱きついて「ぼくもかわいい〜?」なんていうものだから彼は表情筋がゆるゆるになっている。

……この人もずいぶん変わったなぁ。
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