エレベーター
「そんなことは起こらない。だけど、確かに光ったのになぁ」
あたしは首をひねって上りのボタンを見つめる。
自分でも何度か押してみるが、やはり反応はなかった。
「もしかしたら、雷の光に照らされて勘違いしたんじゃない?」
ふと閃いたように一穂が言った。
「雷の光?」
「そうだよ。昨日は雷雨がすごかったんだもん。ボタンはプラスチックで、外からの光でキラキラ光るでしょう? それを見て、勘違いしたんじゃない?」
もっともらしい意見に、あたしは曖昧に頷いた。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
だんだん、自分が見たものが信じられなくなってきた。
4人で突っ立ってそんな雑談をしていると、担任の先生が「授業を始めるぞ。そんなところでなにしてる」と、声をかけて来た。
「そうだ、先生に聞いてみればいいんだ」
あたしは首をひねって上りのボタンを見つめる。
自分でも何度か押してみるが、やはり反応はなかった。
「もしかしたら、雷の光に照らされて勘違いしたんじゃない?」
ふと閃いたように一穂が言った。
「雷の光?」
「そうだよ。昨日は雷雨がすごかったんだもん。ボタンはプラスチックで、外からの光でキラキラ光るでしょう? それを見て、勘違いしたんじゃない?」
もっともらしい意見に、あたしは曖昧に頷いた。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
だんだん、自分が見たものが信じられなくなってきた。
4人で突っ立ってそんな雑談をしていると、担任の先生が「授業を始めるぞ。そんなところでなにしてる」と、声をかけて来た。
「そうだ、先生に聞いてみればいいんだ」