春学恋愛部
夢心地な柚果を現実に引き戻す大きな音で、予鈴が鳴り響いた。

「じゃあな」

海斗の身体が、ドアの向こうに消えていく。
その背中をしばらく見送って……。

「柚果!いい加減ヤバいよ!」

鈴花の声に我に返り、二人は走り出した。

「後でたっぷり聞かせてもらうからね~」
と、目を輝かせた鈴花。
他人の恋バナが大好きなのだ。
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