春学恋愛部
「疲れたねー、足、痛くなっちゃった」
慣れないヒールを脱いで揃えて、内心の緊張を抑えながら部屋に足を踏み入れる。
何度も訪れたことのある海斗の部屋だけれど、今日は全然違う場所みたいだ、と柚果は思う。
短い金属音を立ててドアの鍵をかけると、海斗は黙ったまま柚果を抱き上げた。
俗にいうお姫様抱っこの状態で入ったことのない右の部屋に運ばれる。
足を踏み入れたことはないけれど、柚果はもちろん、ここが寝室だとは知っていた。
「待って、海斗」
薄暗い部屋の中でぼんやりと目に映るセミダブルのベッドにたじろいで訴えるけれど、海斗は無表情を崩さない。
「今日は待たない。それに、このワンピース……」
言いながら柚果をベッドに降ろすと、上に覆いかぶさって唇を重ねる。
「んんっ」
「何で俺の言うこと聞かなかった?」
落ち着いた声だけれど海斗が怒っていることはわかる。
慣れないヒールを脱いで揃えて、内心の緊張を抑えながら部屋に足を踏み入れる。
何度も訪れたことのある海斗の部屋だけれど、今日は全然違う場所みたいだ、と柚果は思う。
短い金属音を立ててドアの鍵をかけると、海斗は黙ったまま柚果を抱き上げた。
俗にいうお姫様抱っこの状態で入ったことのない右の部屋に運ばれる。
足を踏み入れたことはないけれど、柚果はもちろん、ここが寝室だとは知っていた。
「待って、海斗」
薄暗い部屋の中でぼんやりと目に映るセミダブルのベッドにたじろいで訴えるけれど、海斗は無表情を崩さない。
「今日は待たない。それに、このワンピース……」
言いながら柚果をベッドに降ろすと、上に覆いかぶさって唇を重ねる。
「んんっ」
「何で俺の言うこと聞かなかった?」
落ち着いた声だけれど海斗が怒っていることはわかる。