春学恋愛部
「どっち?」
二股の分かれ道に出る。左に行くと駅、右が河川敷だ。
「右です。先輩もそうですよね?」
「何で知ってんの?」
「あの、見かけたことがあるんで」
「ふーん。ストーカーみてぇ」
海原先輩って、話し方、ぶっきらぼうで面倒くさそう。いつもこうなのかなぁ?
そう思いながらも、声が面白がっているように思えて、柚果の緊張が少しほぐれる。
「違いますよ~」
少しくだけた雰囲気になり、柚果は犬を飼っていることや、友達のことを話し出す。
海斗は、あまり喋らずに相づちを打つだけで、相変わらず、足は速い。
柚果は遅れないように早足で着いていく。
振り返りもせず、海斗は階段を下り河原まで降りていき、ベンチに腰かけた。
いつも上から見ているだけだった柚果は、夕日のオレンジに溶けていく海斗を追いかけて、隣に座った。
二股の分かれ道に出る。左に行くと駅、右が河川敷だ。
「右です。先輩もそうですよね?」
「何で知ってんの?」
「あの、見かけたことがあるんで」
「ふーん。ストーカーみてぇ」
海原先輩って、話し方、ぶっきらぼうで面倒くさそう。いつもこうなのかなぁ?
そう思いながらも、声が面白がっているように思えて、柚果の緊張が少しほぐれる。
「違いますよ~」
少しくだけた雰囲気になり、柚果は犬を飼っていることや、友達のことを話し出す。
海斗は、あまり喋らずに相づちを打つだけで、相変わらず、足は速い。
柚果は遅れないように早足で着いていく。
振り返りもせず、海斗は階段を下り河原まで降りていき、ベンチに腰かけた。
いつも上から見ているだけだった柚果は、夕日のオレンジに溶けていく海斗を追いかけて、隣に座った。